ドルビーアトモスの特徴

 

ドルビーアトモスは制作者によるいろいろな表現が実現できます。基本的に映画制作者にとって重要なのは、ディテール表現重要です。ドルビーアトモスなら、観客の周りに音をどのように配置し、どのようにその音を動かすかについても、制作者側が自在にコントロールできます。

 

これは今までのレベルをはるかに超えているわけで、こうした表現自由度があるからこそ、音声をスクリーンの動きと緻密に同期させることが可能になっているのです。

 

何しろ映画の会話シーンではその人物のいる場所から音が聞こえてくるのです。いろいろな効果音がカメラの動きと同期して移動するので、背景音は観客を包み込んでくれます。こうして観客は映像の隅々まで音を感じる体験ができるようになるのです。

 

技術的な説明もしましょう。ドルビーアトモスはでは「オブジェクト」を使ったミキシングをしているので、独立した音響要素をチャンネルベース素材のレイヤー(上に重ね合わせる)することができ、これでよりクリアなシネマサウンド配置ができます。また、映画監督が意図したことをメタデータとして取り込んで、劇場ごとにその再生方法もカスタマイズできます。

 

5.1チャンネル、7.1チャンネルの映画館では、自動的に最適サウンドトラックが生成できます。ミックス内には最大128(同時発音)の音響要素がロスレスで記録でき、また、最大64という独立スピーカー出力も可能なので、どんな大きさの劇場にでも対応しています。まさに画期的なサウンドシステムというわけです。